読むナビDJ :第87回:続・神ドラマー、スティーヴ・ガッドの「歌モノ」セッション・ワークス15選

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第87回:続・神ドラマー、スティーヴ・ガッドの「歌モノ」セッション・ワークス15選

前回の反響が予想を遥かに上回り、調子に乗って続編です。ディスコ、R&B、ゴスペル、ポップス、AORと様々な音楽の中でも独自のスタイルを持つ彼のプレイをお楽しみください!!

この記事の筆者

1962年東京都出身。ミディ~ソニー・ミュージックエンタテインメントで制作ディレクター、ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソネット株式会社)でWebプロデューサーとして活動。2011年2月よりDrillSpinを運営する株式会社T.C.FACTORYに勤務。

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2013年10月11日に公開した『神ドラマー、スティーヴ・ガッドの「歌モノ」12選』に対して予想を遥かに上回る反響がありました。どうもありがとうございます! 知人達からは「誰々のこの曲はどうして入れないの?」「もっと知らない曲も聴きたい!」など多数のレスがあったり、ツイートでは多数のお褒めの言葉をいただき、このような機会は滅多にないので調子に乗ってもう1回、更にディープに続編を書きます。

持っているものすべて出し切って厳選した15曲となりますのでイントロダクションは短めにします。音質重視で動画を選んだので、ヘッドフォンで楽曲をお聴きください!

ヴァン・マッコイザ・ソウル・シティ・シンフォニー

「The Hustle」

前回の12選で引き合いに出したものの、「ヴァン・マッコイを知らない」「ハッスルってどんな曲」という人がいないわけでもないので紹介しておきます!松田翔太中村獅童が出演して「細マッチョ」って言ってたサントリープロテインウォーターのCMで使われていた、あの曲です。スタッフゴードン・エドワーズ(B)、エリック・ゲイル(G)も参加。75年、ヤマハ使用以前のドラム・サウンドからはわかりにくいですがバスドラのパターンがいかにもスティーヴ・ガッドです。



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メリー・クレイトン

「Keep Your Eyes On The Sparrow」

レイ・チャールズローリング・ストーンズのバックコーラス・シンガーとして知られているメリー・クレイトンが1975年にリリースした同名のアルバムから。この曲は日本でもオンエアされていたアメリカのテレビドラマ「刑事バレッタ」のテーマ曲で音楽を担当したデイヴ・グルーシンのペンによるものです。オリジナルはサミー・デイヴィスJr.が歌っていて、ギタリストのアール・クルーのアルバム『Finger Paintings』でのこの曲もガッドが叩いている。このメリーのヴァージョンはボブ・ジェイムス(Key)、ゲイリー・キング(B)、デヴィッド・スピノザ(G)らが参加。



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ボニー・レイット

「What Is Success」

アラン・トゥーサンが書いたこの曲では、珍しく“ガッド風スワンプ”を聴くことが出来る。アルバム『Streetlights』(74年)に収録。他のミュージシャンはMFSBボブ・バビット(B)、レオン・ペンダーヴィス(Key)、デヴィッド・スピノザ(G)、ストリングスとホーン・アレンジはデヴィッド・マシューズ。この他にもレオン・レッドボーン『On The Track』(75年)も要チェックです。。



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アシュフォード&シンプソン

「Tried, Tested And Found True」

マーヴィン・ゲイタミー・テレル「Ain’t No Mountain High Enough」「Ain’t Nothing Like A Real Thing」、チャカ・カーン「I’m Every Woman」(後にホイットニー・ヒューストンもカバー)などを書いた夫婦デュオ、アシュフォード&シンプソン、1977年のアルバム『So So Satisfied』の1曲目のナンバー。どうです、このエモーショナルな演奏。ハイハットのアクセントがグルーヴィーですよね!ピアノにリチャード・ティー、ゴリゴリとしたタイトなベースはエリック・ゲイルがピックで弾いたもの。



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ニューヨーク・コミュニティ・クワイア

「Express Yourself」

イントロでチェインジの「Paradise」(81年)を思い出すグルーヴですが、こちらのアルバム『The New York Community Choir』は77年とずっと古く、2012年に初CD化となったゴスペル・グループのシングル・カット。当時アナログ盤を10年越しで探したことが思い出されます。アレンジがレオン・ペンダーヴィス(Key)、ミュージシャンはリチャード・ティー(P、この曲での参加は不明)、ジョン・トロペイ(G)、ウィル・リー(B)。

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メリサ・マンチェスター

「I Wanna Be Where You Are」

ニューヨーク出身のシンガーソングライター、メリサ・マンチェスター77年のアルバム『Singin’』はアンダース&ポンシアヴィニ・ポンシアがプロデュース。この曲はマイケル・ジャクソンのソロ・デビューアルバム『Got To Be There』に入っているのでご存知の方も多いのではないかと思います。スティーヴ・ガッドの特徴的なハイハットとシンバルのコンビネーション・プレイを聴くことが出来ます。ギター・ソロはデヴィッド・スピノザで、他はドン・グロルニック(Key)、ジェフ・ミロノフ(G)、トニー・レヴィン(B)など。



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フィービ・スノウ

「Cash In」

ポール・サイモン同様、プロデューサーはフィル・ラモーン。彼女の70年代中期のレコードでガッドは重要なドラマーでした。アルバム『Second Childhood』(76年)の2曲目、リチャード・ティー(Key)、ヒュー・マクラッケン(G)、トニー・レヴィン(B)、ラルフ・マクドナルド(Perc)が参加。「刑事コロンボ」を手がけた編曲家、パトリック・ウィリアムスのストリングスが素晴らしい。翌年ほぼ同じリズムセクションでレコーディングされたアート・ガーファンクル「(What A) Wonderful World」のプレイもイイです。



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マーク=アーモンド

「Lonely People」

ジョン・メイオール&ザ・ブルース・ブレイカーズにいたイギリス人2人組は脱退後、トミー・リピューマのブルーサム・レーベルと契約、70年代前半からソフトでジャージィな歌モノ路線で活動、76年にアルバム『To The Heart』という名盤を出した後、78年にリピューマのプロデュースで『Other Peoples Room』をリリース。マイケル・フランクスの『Burchfield Nines』とほぼ同じミュージシャンで制作されている。アルバム中、もっともスリリングなこの曲では、わずか4小節のベース&ドラムスの間奏をお得意のフレーズで披露。ベースはウィル・リーです。



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ジョージ・ベンソン

「Love Ballad」

1978年のトム・スコット来日公演で、ベースのチャック・レイニーピンク・レディの後楽園ライブとのダブル・ブッキングのため欠席、急遽代役としてザ・クルセイダーズロバート“ポップス”ポップウェルが参加、会場で知らされた観客は最初がっかりしたが演奏が始まると今まで聴いたことのないこの組み合わせがバッチリだったとすぐにわかった。その翌年リリースされたのがアルバム『Living Inside Your Love』(79年)。シングルカットされたこの曲で再びポップウェルと組んだのです。マイク・マイニエリがアレンジしたストリングスを大幅にフィーチャーし、饒舌なベースと大きなフィルを叩いているドラムスを抑えめにしたミックスで流れるようなサウンドを作ったのはエンジニアのアル・シュミット



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リッキー・リー・ジョーンズ

「Woody And Dutch On The Slow Train To Peking」

1981年に発売された2ndアルバムでもガッドは3曲叩いています。ベースはチャック・レイニー、キーボードにニール・ラーセンラッセル・フェランテ、ホーンはランディ・ブレッカー(Tp)、デヴィッド・サンボーン(Alto Sax)、トム・スコット(Baritone Sax)と豪華なメンバー。ドラムスのクレジットは[Boxes And Thighs]と書かれていて、スタジオにあるテープの箱をブラシでプレイ、あとは太もも。どんな感じかというと、この映像が近いと思います。





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ザ・マンハッタン・トランスファー

「Kafka」

ジェイ・グレイドンがプロデュースしたアルバム『Extensions』(79年)からのシングルカット「Twilight Zone/Twilight Tone」が大ヒットしたことで、グレイドンはマンハッタン・トランスファーのアルバムをあと1枚手がけることになります。この曲が収録されている次作『Mecca For Moderns』(81年)にはスティーヴ・ガッドも参加、歌詞がなくコーラスのみのこの曲の主役はどう考えてもガッド。ミュージシャンは、ジェイ・グレイドン(G)、エイブ・ラボリエル(B)、ヤロン・ガショブスキー(Key)ほか。



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バーブラ・ストライサンドバリー・ギブ

「Guilty」

ソングライティングはビー・ジーズの3人、バーブラ・ストライサンドバリー・ギブのデュエット曲は1980年に大ヒットした。リチャード・ティー(El-p)、コーネル・デュプリー(G)、ハロルド・コワート(B)が参加、かなり決まりごとの多いキッチリとしたアレンジの中での演奏ですが、よーく聴くと難しいことを楽そうにプレイしています。



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クリストファー・クロス

「No Time For Talk」

昨年紙ジャケで発売され、すぐに売り切れてしまった2ndアルバム『Another Page』の1曲目。プロデュースはマイケル・オマーティアン、ガッドのダイナミックさを存分に活かしたトラックで、ミュージシャンはトム・スコット(Sax)、エイブ・ラボリエル(B)、レニー・カストロ(Perc)、そしてマイケル・マクドナルド(Vo)。



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クインシー・ジョーンズ

「Takin’ It To The Streets」

ドゥービー・ブラザーズに参加したマイケル・マクドナルド最初のアルバムタイトル曲をクインシーが『Sounds ... And Stuff Like That!!』(78年)でゴスペル風にアレンジ。うれしいだろうなぁ!後半の盛り上がり方がハンパじゃないです。リード・ヴォーカルはルーサー・ヴァンドロスグウェン・ガスリーリチャード・ティー(Key)、エリック・ゲイル(G)、アンソニー・ジャクソン(B)、ラルフ・マクドナルド(Perc)、そしてテナーサックスはマイケル・ブレッカー



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エヴリシング・バット・ザ・ガール

「The Only Living Boy In New York」

ベストアルバム『Home Movies』(93年)に新曲として追加されたサイモン&ガーファンクルのカバー。90年代、スティーヴ・ガッドエリック・クラプトンと多くの時間を共にしていたのでロンドンに滞在していることも多く、この曲は1993年1月ロンドン録音。その他、インコグニートブルーイがプロデュースし、トミー・リピューマがオクラ入りにしてしまったジョージ・ベンソンのレコーディングにも参加していた。



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というわけで続編は15曲となりました。いろいろ調べるとケイト・ブッシュ2011年のアルバム『Director’s Cut』に全面的に参加していたり、ズッケロでも叩いていたりと新たな発見もありましたが、ひとまずシメます。オフィシャルサイトのこちらにすべてではありませんがリストがあるのでどうぞ! 現在68歳、近年はさすがに30数年前のようにタイトでダイナミックなプレイではなくなりましたが、最新作の『スティーヴ・ガッド・バンド』は、ジャズともR&Bインストともいえないオリジナルなサウンドを聴かしてくれる必聴盤、絶対にお薦めです!!



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◇スティーヴ・ガッド・バンド/ガッドの流儀Facebook
https://www.facebook.com/stevegaddgadditude

◇スティーヴ・ガッド・オフィシャルサイト
http://www.drstevegadd.com

■告知

2013年12月4日(水)~6日(金)
東京・丸の内COTTON CLUBで行なわれる
WILL LEE’s FAMILY featuring
STEVE GADD, CHUCK LOEB,
GIULIO CARMASSI & OLI ROCKBERGER
で来日します。詳しくは、
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artist/will-lee/

■こちらの記事も併せてどうぞ!

読むナビDJ 第86回:神ドラマー、スティーヴ・ガッドの「歌モノ」セッション・ワークス12選
Drillspin column

現在、25年ぶりのリーダーバンドで来日中のドラマー、スティーヴ・ガッドの主に70年代後半~80年代前半の歌手とのセッションをまとめてみました。

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