読むナビDJ :第95回:クリスマス・ソングで世界一周!!ワールドミュージック編10選

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第95回:クリスマス・ソングで世界一周!!ワールドミュージック編10選

先週の「変わり種」に引き続き、今度はワールドミュージックのクリスマス・ソング。ラテン、レゲエ、クンビア、ポルカ、ジプシー、アイルランド、ウクライナ、アフリカ、韓国、日本とほぼ世界一周します!

この記事の筆者

音楽&旅ライター。レコード会社勤務の傍らDJ、執筆、「喫茶ロック」企画などで活動。退社後、2年間に渡って中南米を放浪し祭りと音楽を堪能。帰国後は「ラティーナ」誌でのアルゼンチン音楽連載をはじめ、ラテン、ワールドミュージック、和モノから、旅行記や世界遺産にいたるまで幅広いジャンルで、雑誌、ウェブ、ライナーノーツの執筆、ラジオや機内放送の選曲構成、トークイベント、ライヴハウスのブッキング企画など多岐に渡って活動中。All About「アルゼンチン」ガイド。著書に『ブエノスアイレス 雑貨と文化の旅手帖』『喫茶ロック』最新の著書は『アルゼンチン音楽手帖』(DU BOOKS)。

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先週に引き続き、今週もクリスマス・ソングを特集します。ワールド・ミュージック編ということで、世界各国の特色あるクリスマス・ソングを集めてみました。

クリスマスはキリスト教の行事ということもあって、やはり熱心なクリスチャンの多い国には豊富に揃っています。とくにヨーロッパと中南米諸国は、音楽文化圏も独特なだけにいろんなタイプの音楽に溢れていて面白い!その反面、さすがに中東や北アフリカなどのイスラム圏では見つけることが出来ませんでした。

ふだん私たちがイメージするクリスマス・ソングというと、穏やかで鈴の音が入っているイメージがありますが、国やアーティストによってはその解釈も様々。ぜひ地域に根ざしてローカルなサウンドに乗せたクリスマス・ソングをお楽しみください。

では先週に続いて再び、メリー・クリスマス!


エクトル・ラボー&ウィリー・コローン
(Héctor Lavoe y Willie Colón)

「Aires De Navidad」

まずは景気よく、サルサのリズムに乗っていきましょう。“エル・カンタンテ(ザ・シンガー)”の異名を持つサルサ・レジェンドのエクトル・ラボーと、“エル・マロ(ワルい奴)”と呼ばれたウィリー・コローンの大物共演。華麗でありながらどこか哀愁を帯びているのも、ラテンならではの魅力といえるでしょう。ここではヨーモ・トーロによるクアトロ(主にカリブ圏で使われる4弦ギター)の響きが、味わい深さに拍車をかけています。




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イエローマン

「We Wish You A Reggae Christmas」

サルサの次はレゲエ。レゲエとクリスマスは非常に相性が良く、レゲエ・ミュージシャンによるオリジナルからなんちゃってレゲエ調のカヴァーまで、膨大なクリスマス・ソングが発表されています。そのなかからダンスホール・レゲエの元祖イエローマンを。1998年のクリスマス・アルバム『A Very, Very Yellow Christmas』に収録されていた替え歌ナンバーで、数々のレゲエ・ミュージシャンの名前と国名が連呼されるのが楽しい一曲。




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ロッシー・ワール(Rossy War)

「Feliz Navidad」

どんどんディープになっていきますが、お次はクンビア。クンビアは元々コロンビア発祥の音楽ですが、近年はアルゼンチンなどでオシャレなデジタル・クンビアとして人気を集めています。しかし、ここでは敢えてペルーの貧困層を中心に演歌のように広がっていったテクノ・クンビアをピックアップ。ロッシー・ワールは、このシーンの第一人者で、チープな打ち込みサウンドとドスの効いた声で90年代を席巻しました。


ブレイヴ・コンボ

「Must Be Santa」

米国テキサスからブレイヴ・コンボのゴキゲンなクリスマス・ソングを聴いてみましょう。ポルカとロックを融合して大成功した1979年結成のバンドで、ローリング・ストーンズジミ・ヘンドリックスのカヴァーなどで話題になりました。もともとこの曲は60年代にミッチ・ミラーによってヒットした楽曲ですが、なんとボブ・ディランによってアレンジごとカヴァーされ、彼のアルバム『Christmas In The Heart』(2009年)に収められたのも面白い逸話です。




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ジプシー・キングス

「Navidad」

ヨーロッパ大陸に渡り、おなじみジプシー・ミュージックを取り入れたワールド・ミュージックの人気グループ、ジプシー・キングスのナンバーを。フラメンコ風にかき鳴らすギターと、喉を振り絞るような歌唱スタイルで奏でられるジプシー音楽風のメロディは定番スタイルですが、そこにサルサのリズムを加えて他のどこにもないサウンドに仕上げているのはさすが。1993年に発表されたアルバム『Love and Liberté』に収録。




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ケルティック・ウーマン

「O Come All Ye Faithful」

クリスマスはキリスト教と密接に結びついた行事なので、クリスマス・ソングも讃美歌が多いのは当然。この曲も日本では「神の御子は今宵しも」というタイトルで知られる讃美歌のひとつ。マライア・キャリーから山下達郎まで様々な人が歌っていますが、ここでは日本でも大人気のケルティック・ウーマンで。アイルランド出身の見目麗しき4人の歌手と1人のフィドル(ヴァイオリン)によって構成されるグループは、ステージの華やかさも圧巻です。




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パヴリシン・シスターズ(Pavlishyn Sisters)

「Dobry Vechir Toby」

旧ソビエト連邦のウクライナは、ロシアや黒海に隣接した東ヨーロッパの国。スラヴ系のウクライナ人で人口の8割を占めていることもあって、宗教もウクライナ正教会と特殊なキリスト教の一派です。よってクリスマス・ソングも独自の雰囲気で、この米国在住の姉妹デュオ、パヴリシン・シスターズのようなどこかオリエンタルなメロディが味わえます。バックで弾いている楽器も、バンドゥーラというウクライナ特有のもの。


アンジェリーク・キジョー(Angélique Kidjo)

「Zan Vevede (O Holy Night)」

アフリカも植民地時代の名残でキリスト教国がいくつかあるので、クリスマス・ソングも存在します。ここでは、西アフリカのベナン共和国出身のシンガー・ソングライター、アンジェリーク・キジョーを紹介。彼女はユニセフ親善大使も務める社会派で、アフロ・ポップにロックやレゲエをミックスした作風が人気。この曲は「O Holy Night」をアフロ風に歌ったもので、チャリティーのオムニバス『World Christmas』(1996年)収録曲。




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クレヨン・ポップ(Crayon Pop)

「Lonely Christmas」

アジアに移って、お隣の韓国からK-POPの最新クリスマス・ソング。「ルパン三世のテーマ」を引用した印象的なイントロに乗って、人気アイドル・グループのクレヨン・ポップが歌い踊ります。クリスマス・ツリーをモチーフにした衣装と振り付けも可愛いですね。曲だけ聴くとクリスマスらしさはあまり感じませんが…。K-POPでは他にも、KARAの「ウィンターマジック」や東方神起の「Winter Rose」など多数のクリスマス・ソングが作られています。




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TEMI

「戦場のメリー・クリスマス」

最後は我が国ニッポンから和楽器によるクリスマス・ソング。ご存じ坂本龍一作曲の映画テーマですが、TEMIこと大平光美による琴の演奏でお楽しみください。原曲が和音階を意識して作られているので、こういった和楽器での演奏はピッタリはまります。多くのミュージシャンにカヴァーされていますが、津軽三味線の吉田兄弟や、パーカッション奏者の仙波清彦が雅楽風に演奏したヴァージョンもなかなかの傑作。




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