Who's Next :第48回:音楽シーンの未来を作る! ジャパンオリジナルでキュートな宅録女子3名

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第48回:音楽シーンの未来を作る! ジャパンオリジナルでキュートな宅録女子3名

音楽活動の中においてライブの比重が高まるなか、この1年ほど世界同時多発的に女性ヴォーカルのシンセポップの良い作品が続々と登場している。で、今もっとも気になる3人をピックアップ!

この記事の筆者

Yahoo!ニュース、J-WAVE、DrillSpin、MTV81、2.5D、WHAT's IN? WEB、ミュージックマガジンなどで書いたり喋ったり考えたり呑んだりしてます。著書は『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』〈ダイヤモンド社〉。

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エレクトリックな“宅録女子”ながら、ジャパンオリジナルなシンセポップ・サウンドを歌モノとして届けてくれる小柄でキュートな本格派シンガー・ソングライターに注目したい。世界的に人気なCHVRCHESHAIMなど、キュートな女性ヴォーカルによるシンセポップ・サウンドがロックフェス界隈で注目を集めていることも同時代性として見逃せない。宅録つながりでいえば、バンクーバー出身の女子、GRIMESとも存在感は近いように感じる。インターネットによる情報革命が生み出した“個人クリエイターの時代”の発露を予感させる、一歩進んだ“宅録女子”が生み出す最新鋭のサウンドに注目したい。

AZUMA HITOMI

1988年 東京生まれ。ソングライター/サウンドクリエイター/シンガー。2010年12月、コアなファンを持つ先鋭的なネット配信レーベル「Maltine Records」よりオリジナル音源「無人島」と、芳川よしのによるリミックスを配信リリース。2014年3月、矢野顕子のニューアルバム「飛ばしていくよ」にタイトルチューンを含む2曲のトラックメイカーとして参加、ステージでも初共演を果たす。
2013年4月にもWho’s Nextで紹介したイチオシなアーティスト、AZUMA HITOMI。ライブにおける、自身を囲い込む要塞のような機材、そして自らプログラミングした“LED照明システム”と“自動キックマシーン”と呼ばれるステージ上空に設置された4機のドラムセットが、彼女の意思によって無機質にオートマティックに動き出す様は、まさに日本ポップカルチャーが誇るメディアアートとして世界に誇るべきパフォーマンスだ。6月に発売されたばかりのAZUMA HITOMIの最新作『CHIRALITY』は、まばゆく輝くシンセポップでエレクトロなテクノ使いに、情景を思い浮かばせる日本語歌詞をふんわりと溶け込ませている。解き放たれるサウンドはまるで、夢の世界を表現する魔法の図書館のような空気感を生みだしている名盤だ。



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2014年6月27日 TSUTAYA O-nest「初夏のひとりじっけんしつ ~ Release & Birthday ライブ~」の模様
ステージ上には「LED照明システム」と「自動キックマシーン」がセッティングされている。


ゲストに立花ハジメが参加!プラスチックスの「Top Secret Man」を2人で演奏。

AZUMA HITOMI 公式サイト

マイカ・ルブテ

シンガーソングライター/コンポーザー。14歳より作詞作曲・宅録を独学で始める。有機的な歌声と暖かみのある電子サウンドで 次世代のオルタナティブポップを追究。日本語・仏語・英語を独自に操る才女。趣味はヴィンテージ・アナログシンセサイザーの収集。日本人の母とフランス人の父を持つ。2009年にEA(エア)という男女2人組ユニットを結成。ヴォーカルと作詞作曲、全サウンドプロデュースを手がける。
電子ポップを紡ぐ日仏ハーフ宅録女子マイカ・ルブテが、クラウドファンディング『CAMPFIRE』にて、1stアルバム&MUSIC VIDEOの制作資金の支援プロジェクトを開始した。すでに目標金額の60万円は突破しているが、あと数日間は支援者であるパトロンを募集中なのでチェックすべし。中学1年の時から10数年近く、自宅で録音とデモ制作を続けてきマイカ。「誰かに聴いてもらいたい」と強く思った楽曲たちと、長い間向き合ってきました彼女は、作品発表方法を宅録女子の最新のあり方としてクラウドファンディングを選択した。ポップアートで、あらゆる壁を越えていくボーダレスな作風。音楽のみならず幅広いジャンルでの表現活動をおこなっている彼女に注目すべし!

7/17(木)24:00まで募集中のCAMPFIREサイト
マイカ・ルブテ 公式サイト
マイカ・ルブテ tumblrサイト

かせのまさよ

札幌在住の宅録音楽家、かせのまさよ。作詞~作曲~編曲~演奏~歌唱~録音・ミックスダウンまですべて一人でおこなう。プログラミングの上に乗る琴やギター、鈴やタンバリンなどの生楽器と、時に哲学的な言葉を織り交ぜ音楽に紡ぎ出し、混沌で唯一無二のポップ音楽を奏でる。2012年、自主レーベル「pino pono records(ぴのぽのれこーど)」より自主制作したアルバム『猫も杓子も』が、2014年4月に全国流通された。


残響shopの目隠し販売(アーティスト名を知らされず、白盤CD-Rを店員さんに勧められながら、先入観なく好みを探す施策)で出会えたアーティスト。まずは先入観なくアルバム『猫も杓子も』の、1曲目「再生ボタン」や3曲目「情報操作」を聴いて欲しい。ポップでシュールでコミカルな世界観、どこかしらジブリ的世界観を音楽で表現したような、それでいてダブステップなど最新スタイルをごった煮感覚で取り入れ、ただのノスタルジーでは終わらず、社会との接点を音楽表現として刺激し続ける作風は、まさに、全てのモノ作りをコントロールする宅録女子=映画監督的な才能を感じさせる、次世代のシンガー・ソングライターの未来像を体現している逸材。



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かせのまさよ 公式サイト

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