Who's Next :第51回:M-Swiftが送り出した注目の新人、松本ゆりふぁ

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第51回:M-Swiftが送り出した注目の新人、松本ゆりふぁ

今年7月スイスで開催されたモントルー・ジャズ・フェスティバルに出演したそうで、ただ、まだ歌っている動画がないので逆にミステリアスだったりします。ライブ見てみたいなぁ。

この記事の筆者

1962年東京生まれ。Webディレクター/フリーライター/音楽ライター/コピーライター/編集者。株式会社アンビエンス代表取締役。音楽レビューサイト「3055」編集長。『ブラックミュージックこの1枚』(光文社知恵の森文庫)、『音楽系で行こう!』(ロコモーションパブリッシング)など著書多数。最新刊は『Juicy REMIX 1980-2011』(リットーミュージック)。

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プロデューサー/DJのM-Swiftが、松本ゆりふぁというシンガーをプロデュース。アルバム『Blue』をつくり上げた。作品を聴く限り、彼女はとても個性的なキャラクターの持ち主。M-Swiftも、その持ち味を最大限に活かそうとしていることがわかる。

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そこで今回は、松本ゆりふぁとの出会いについて、アルバムをプロデュースした経緯やエピソードについてM-Swiftに独占インタビューを試みた。

M-Swift


プロフィール
ギタリスト/プロデューサー/DJとマルチな活動を展開する松下昇平の個人プロジェクト。2007年にイタリアIRMA Recordsと契約して話題を呼び、セカンド・アルバム「Evening Sun」でメジャー・デビュー。国内および海外で、ハウス/クロスオーヴァー・シーンのトップ・プロデューサーとして確固たる地位を確立。

松本ゆりふぁ


プロフィール
幼少時は、アーティストの母とともにフランスに在住。英国立ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン Byam Shaw ファインアート科出身。ロンドンのストリートでライヴも開始し、Boyz II Menのネイザン・モリス等に師事。

── どのような経緯で、松本ゆりふぁさんをプロデュースすることになったのですか?

「ゆりふぁさんと知り合ったのは、石井克人監督の映画『スマグラー』のサントラでした。僕がその映画のクラブでのシーンの音楽を担当していて、そこにヴォーカリストとして現れたのが彼女だったんです。ジャジーでソウルフルな曲だったんですが、彼女はいい意味で僕の期待を裏切ってくれました。曲調に無理に合わせることなく、とにかく自分らしく歌うんです。おもしろいなあと思いました。それから僕がDJをしているところに彼女が遊びに来てくれるようになって、そのうち「なにかつくってみよう」ということになったわけです。そこでデモをつくってプレゼンしたら、いくつかのレコード会社からオファーをもらえたという流れです」

── スムースに進んだように聞こえますが、難しかったところなどはありますか?

「もちろん試行錯誤はありました。具体的にいえば、彼女のツボがわかるまでは苦労しました。ヨーロッパのエリート校として知られるロンドンのセントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインを絵で卒業しているだけあって、音楽だけをやっている人とは発想が違うんです。色と同じで音楽に関しても、少ない要素でいかにおもしろい効果を引き出すかを考えていたというか。そういう強さを生まれながらにして持っているので、最初は戸惑いましたが、そこから学ぶところも多かったですね。だからアルバムを作り終えて聞いてみると、自分が書いた気がしない曲も数曲あるんです。書かされたというか。そんな意味も含めて、曲・アレンジは僕ですが、クレジットはゆりふぁさんとの共同プロデュースにしてもらいました」

── そのぶん、プロデューサーとしてのモチベーションも高まったわけですね。

「そのアーティストのなかで鳴っているなにかがないと、僕も共鳴できない。でも逆にそのアーティストから大きな波動を感じられれば、音楽はどんどん育っていく。もちろん0からのスタートだったので、苦労や笑えない話もいろいろありましたが、アーティステックな部分でいうと、このアルバムの制作期間は非常に充実した幸福な時間だったと言えますね」


M-Swiftといえば、ギタリストをスタートラインに持つ人物。その後、ダンス・ミュージックに興味を持ってからDJになったという経緯があるだけに、そもそもプロデュース・ワークや、曲をつくってなにかを世のなかに提示することが本職だといえる。そして松本ゆりふぁの強烈な個性派、そんな彼のクリエイティヴィティを大いに刺激したようだ。聴いてみれば、その理由はきっとわかる。
松本ゆりふぁオフィシャルサイト

真壁幸紀監督短編映画「Blue」予告
Inspired by「You Named Me Blue」 松本ゆりふぁ

2014年5月ライブ告知映像

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