今回は、年明け早々にも関わらず“暗くて怪しい”雰囲気で惹きつけるバンドをお送りします。「新年から暗い曲なんて聴きたくないなぁ」と思ったあなた。明るい曲だけが、気持ちを高めてくれるわけではありません。今回紹介する3バンドの楽曲に詰まった、力強い感情的なサウンドを感じてみてください。その怪しい音が、年始めのスタートを後押ししてくれるチカラになるかも。
Gilet
「哀の唄」
プロフィール
石川 杏(Vo)、小森谷 南(B)、田口恵美(Ds)、荒井 亮介(Key)で2013年に結成した、都内を中心に活動するギターレスバンド4人組。自らを『昼ドラ系』と呼んでいる。ヴォーカルの石川杏が描く、ドロドロとした“愛憎劇”のような詞の世界。そのことから『昼ドラ系』というコンセプトでバンド活動している「Gilet」(ジレ)。ジャズを基調としながらも、ジャンルにとらわれない幅広いサウンドに歌が溶け込んで、重く心に染みこんでくる。彼らが鳴らす怨念に満ちた音とメロディが、聞き手の奥底に眠った感情を執拗に握って離さない。
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strange world's end
「皆殺し」
プロフィール
2006年に結成。飯田カヅキ(Vo、G)、平マサト(B)、関根ヒロユキ(Ds)からなるスリーピースバンド。2013年には「TOKYO BOOT UP! 2013」に出演。彼らのキャッチコピーは「加速する感情、君とあなたの鬱ロック」。「破滅の庭」「窒息」「汚染」などの楽曲名、自主企画名は「整理された混沌」「発狂の渦」「絶望と声」など、まさに“鬱ロック”とは言い得て妙だ。底辺から這い上がってくるような荒々しくも強さのあるバンドサウンドと、ストレートに感情を書き殴ったような歌詞は、血の通った生命力を感じる。
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三角形の時間
「耳鳴り」
プロフィール
Flan(Vo、Ds)、サイトウ(B)、トガワ(G)の3ピースロックバンド。ドラムがヴォーカルという変則的な構成で、都内を中心に活動している。彼らのキャッチコピーは「静寂・爆音・人間のあらゆる感情を展示した、漆黒のミュージアムへようこそ」。静寂が漂う中に、突如鳴らされる爆音の波。静と動の応酬を音にしたバンドサウンド、ドラムを叩きながら歌うヴォーカルのFlanの激情と感傷のメロディには、ドクンと脈を打つ心臓のような力がある。耳の中に入ってくる“剥きだしになった感情の音”は、魂を震えさせる。
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